教 養 講 座        平成27年2月18日(水)   加古川市北公民館大ホール


『こころ豊かな人づくりを目指して』

〜古典に学ぶ人づくり〜


講師 元加古川市教育長  山本 勝 氏


講師の紹介

山本先生は加古川市のご出身で加古川市役所

に勤務され、平成16年から平成24年までの8年

間加古川市教育長として勤務されました。加古川

市のため色々ご活躍されているほか、中国や日

本の古典について研究され、人間学について学

んでいらっしゃいまして、先生の豊富な知識から

講演依頼も多く、多忙な日々を送られています。


〜講 義 の 内 容〜
○  現下の内外の情勢と世論調査について

イスラム国、イスラエル,北朝鮮等の国際情勢について、また震災復興、経済の動向、東京オリンピックを迎えること等国内情勢についてそれぞれ話された。更に内閣府が行った世論調査を紹介され、国民の現在の生活に対する満足度は「満足している」と「まあ満足している」と回答した
人を合わせると70.3%になり、大半の人が「満足している」と言う結果になっているとのこと。

              ○ 加古川市の「こころ豊かな人づくり」について紹介

(1) 加古川市の教育基本理念    ・・・・・・・   「ともに生きる 心豊かな人づくり」
(2) 目指す具体的な三っの人間像  ・・・・・・・  「努力する人、心あたたかい人、行動する人」
(3) 目指す四っの基本方針 ・・・・・  @地域総がかりの教育 A「生きる力」の育成
                       B信頼される教育の環境 C「学び」が生かせるまちづくり
(4) 教育を取り巻く一般的な課題 ・・ 学力、体力、規範意識、自律心、道徳心、家庭の教育力
                      地域の教育力、体罰、いじめ、児童虐待、教育委員会制度

                   ○ 古典に学ぶ人づくりについて

(1) 明治時代からの「教育の道」を示した言葉
   「家庭の教えで芽を出し、学校の教えで花が咲き、世間の教えで実が成る」
                      (群馬県熊谷の学校教育で使われていた言葉)
(2) 名言を知ること
   「名言を知っていると、人生に厚みが加わる。」、「寸言こそ人を感奮興起させる。」と言う
   言葉があるが「古今問わず、人間の心の奥を抉り取った名言は、一つの心理によって貫
   かれているから、良薬のようによく効く。」と言うことである。
(3) 「六中観」という名言
   死中活有り、苦中楽有り、忙中閑有り、壷中天有り、意中人有り、腹中書有り

○ 「論語」について 

論語とは ・儒教の経典の一つである。 ・孔子の言われた言葉や弟子等との問答を集めた記録である。 ・社会的人間として個人の在り方や国家の政治に関わる道徳思想を主としている。
また、人間として生きていくために、何が大切かを説き、 人生の処方箋とも言われている。

(講師に紹介された諸名言については、省略させていただきます。)

〜講義中の山本講師〜 

○ むすびとして人生の五計について

 @生計(いかに生くべきか) A身計(いかに社会に対応していくべきか) B家計(いかに家庭を営んでいくべきか) C老計(いかに年をとるべきか) D死計(いかに死すべきか)

                 (講義の最後に宋の時代の 「朱新仲の教訓」を紹介された。)