「ソニー カーナビ NAV-U の 地点登録データ を
 パナソニック ゴリラ CN-GP540D に 移行」 の顛末記
   2014年7月


★長年、ソニーのポータブルカーナビ、NAV-U(NAV-U2 → NV-U77VT)を使っていましたが、ソニーがカーナビから撤退してしまったため、今後のことも考え、パナソニック GORILLA CN-GP540D に乗り換えることにしました。


  この機種(CN-GP540D)の最大の弱点は「vics」(渋滞情報サービス?)に対応していないことでした。画面の小さいモデルだからって、これはひどい!
  (買う前に調べてなかった 泣) まあ、vicsによる渋滞通知もあまり役に立つような立たないような…ではありますが。


★で、NAV-Uに登録している約1000件の登録地点をどうやって、ゴリラに移行させるかに悩みました。いらないものもあるとしても、手作業で数百件もを登録しなおすのはあまりにも無謀。
 調べてみると、なんかいろいろ出てきたので、いろいろやってみましたが、何度いろいろやっても、変換したファイル(○○.poi)をゴリラ側が受け付けてくれません。
まる1日ぐらいかかってやっと気が付いたのが、経度緯度の表示方法の違いでした。
ソニーは10進数、ゴリラは60進数(度分秒)だったのです。この変換をせずに、「,」で区切ろうとしていたのでした。

★さて、純粋文系の間抜けな間違いはともかく、以下の方法でなんとか変換に成功しました。たぶん、もっと簡単なやり方(どなたかが作っておられるエクセルでの支援シートを使うとか)があるのだとは思いますが、結局よくわかりませんでした。
 ただし、マークは「web」と字のついた「ピン」マークになります。

★なので、今回のこの作業が、もしかしたら、どなたかの何かの役に立つかもしれないと思い、私のやった方法を記録しておくことにしました。

★以下がその方法です。

◆概略◆

 1 NAV-Uでエクスポート = xmlファイル作成(任意の場所に保存)
 2 エクセルに読み込ませ、元データを変換 = xlsファイル作成(バージョン2007以降のxlsxでもOKなはず、任意の場所に保存)
 3 ワードで差し込み印刷用データ(=連続データ)を作成
 4 できたデータをコピーして、テキストファイルを作成
 5 拡張子を「.poi」(位置情報ファイル)につけかえて、ゴリラ用位置情報ファイルの完成(任意の場所に保存)
 6 ゴリラで使うSDカードの「DRIVE」フォルダにコピー
 7 ゴリラの「情報」→「SD地点取り込み」で、ゴリラ本体に登録  以上


◆詳細◆

■■■NAV−Uで。
1 NAV-Uの本体の「マーク編集」から、登録地点をエクスポートする。メモリースティックに拡張子「.xml」のついたファイルができる。

2 メモリースティックをカードリーダーに差し込み、パソコン上での作業に移行。

■■■エクセルで。

3 エクセルで「読み取り専用のブックとして開く」を指定して読み込み。

4 A〜F列削除。

5 2〜データのない行まで削除(25行目からデータがある場合、24行目までを削除)。

6 B〜D列を削除。

7 DとE列は同じデータなので、E列のデータをクリア(E列を選択し、右クリックで「数式と値のクリア」)

8 FとG列は同じデータなので、G列のデータをクリア(G列を選択し、右クリックで「数式と値のクリア」)

9 1行目にタイトルをつける。例、A:カテゴリー B:名称 C:よみ D:北緯 F:東経

10 E列の2行目に「=d2/24」、、G列の2行目には「=f2/24」と式を入力

11 セルの右下の「+」をドラッグし、以下の行にもコピーする E列には「1.44…」、G列には「5.6…」のような数値が入る

12 E列を選択し、右クリック「セルの書式設定」で、表示形式でユーザー定義、その中の「h"時"mm"分"ss"秒"」を選び

13 「[h]","mm","ss」と書き換える(具体的には、hを[ ]で囲み、時、分を ,(コロン)に置き換え、"秒"を削除)

14 E列で、その書式を作成すれば、G列では、作った書式が一番下に表れており、選択できる。これで「度・分・秒」に変換完了

15 E列のデータのある行をドラッグして選択し、「秀丸」などのテキストエディタに張りつけ。

16 次に、テキストエディタからそのデータをすべて切り取って、D2に張りつけ。これで、D列が「度分秒」の値になった。

17 G列のデータも同様にし、F2に張りつけ。

18 E列とG列には「#VALUE!」が表示されるので、削除

19 必要なら、シート全体を選択し、C列(よみ)等を基準に並べ替え(「データ」タブ内の「並べ替え」で)

20 (その際、「先頭行をデータの見出しとして…」をチェック)

21 これで、差し込み用の元データが完成。パソコン上の任意の場所に保存(ファイル名の例:「お気に入り、度分秒変換済、よみ順.xls」) ここまではエクセル。

■■■ワードで。

22 ワードを立ち上げ、以下の文字列をワードの新規ファイルに貼りつけ。これが差し込み用の元データになる。

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<poix><format><datum>tokyo</datum><unit>dms</unit><time></time></format><poi><point><pos><lon>東経</lon><lat>北緯</lat><name><nb>名称</nb></name></pos></point><contact href="tel:">tel:</contact><category>カテゴリー</category></poi></poix>

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

23 「差し込み文書」タブ →「差し込み印刷の開始」→「差し込み印刷ウィザード」の順にクリック
 (以下、画面右のウィンドウを操作)

24 「文書の種類」はなんでもいい? とりあえず「名簿」を選択

25 次へ:ひな形の選択 「現在の文書を使用」

26 次へ:宛先の選択  「既存のリストを使用」で、「別のリストの選択」をクリック

27 さきほど保存した場所へ行き、先ほど作成したエクセルファイルを選択。

28 選択されたデータをOK(「先頭行をタイトルとして使用」をチェック)

29 ワードファイル上の「東経」を選択して文字列を反転させ、「差し込みフィールドの選択」で「東経」を選択すると、
  データの数字が入る。同様に、「北緯」を選択して「北緯」を選択、
  「名称」を選択して「名称」を選択、「カテゴリー」を選択して「カテゴリー」を選択

30 「次へ:名簿のプレビュー表示」をクリック

31 上のタブで「完了と差し込み」→「個々のドキュメントの編集」「すべて」をクリック

次のようなファイルができる。
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<poix><format><datum>tokyo</datum><unit>dms</unit><time></time></format><poi><point><pos><lon>134,55,12</lon><lat>34,44,56</lat><name><nb>愛宕池</nb></name></pos></point><contact href="tel:">tel:</contact><category>池</category></poi></poix>
<poix><format><datum>tokyo</datum><unit>dms</unit><time></time></format><poi><point><pos><lon>134,57,32</lon><lat>34,45,26</lat><name><nb>荒内池</nb></name></pos></point><contact href="tel:">tel:</contact><category>池</category></poi></poix>
<poix><format><datum>tokyo</datum><unit>dms</unit><time></time></format><poi><point><pos><lon>134,57,29</lon><lat>34,44,16</lat><name><nb>稲荷池</nb></name></pos></point><contact href="tel:">tel:</contact><category>池</category></poi></poix>
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

■■■テキストエディタで。

32 この文字列を全文選択してテキストエディタにはりつけるのだが、

33 その際、テキストエディタには次の文字列を貼りつけておき、その2行目と3行目の間(<poix_ex>と</poix_ex>の間)にデータを貼りつける。

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
<?xmlversion="1.0"encoding="Shift_JIS"?>
<poix_ex>
 (ここにワードで作ったデータを貼りつける)
</poix_ex>
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
34 最終的に

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
<?xmlversion="1.0"encoding="Shift_JIS"?>
<poix_ex>
<poix><format><datum>tokyo</datum><unit>dms</unit><time></time></format><poi><point><pos><lon>134,55,12</lon><lat>34,44,56</lat><name><nb>愛宕池</nb></name></pos></point><contact href="tel:">tel:</contact><category>池</category></poi></poix>
<poix><format><datum>tokyo</datum><unit>dms</unit><time></time></format><poi><point><pos><lon>134,57,32</lon><lat>34,45,26</lat><name><nb>荒内池</nb></name></pos></point><contact href="tel:">tel:</contact><category>池</category></poi></poix>
<poix><format><datum>tokyo</datum><unit>dms</unit><time></time></format><poi><point><pos><lon>134,57,29</lon><lat>34,44,16</lat><name><nb>稲荷池</nb></name></pos></point><contact href="tel:">tel:</contact><category>池</category></poi></poix>
</poix_ex>
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
というフォーマットの文字列になる。

35 本来はテキストファイルなので、拡張子は「.txt」だが、拡張子を「○○.poi」として保存する。これでゴリラ用位置情報ファイルの完成。
  (エンコードは一応「SHIFT-JIS」+ 改行=CR+LF らしいが、自動でOK?)


   完成ファイルの例  見本名所観光よみ順.poi


■■■パソコンで。

36 そのファイル「○○.poi」をゴリラで使用するSDカードの「DRIVE」フォルダに入れる(「DRIVE」フォルダがなければ作る)

■■■ゴリラ本体で。

 あらかじめ、ゴリラ本体に、分類したいフォルダ名をつけておく。
   (メニュー → 情報 → 登録地点編集 → フォルダ名編集)

37 SDカードをゴリラにセット。

38 メニュー → 情報 →SD地点取込 SDに入れたファイル名が表示

39 任意のファイルを選択 → そして、「全選択」

39 最後に、フォルダを選ぶ画面になるので、任意のフォルダを選択して一括登録完了 (ただし、マークは既定のものになる)



■■■お疲れ様でした。以上で作業はすべて終了です。

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 私の場合は、フォルダ(カテゴリー)ごとにファイル(○○.poi)を作りました。
1ファイルの最大登録件数は700とどこかに書いてあったかもしれないので、私の場合すべてを一括で登録しようとすると700を超えるのと、あとでカテゴリーに分類するのが大変であることがわかりました。カテゴリーごとにpoiファイルを作っておくと、カテゴリーごとの登録がそのままできます。

ちなみに、私の分類はあとの15+未設定 だったので、同じ作業を16回繰り返して、16個ものpoiファイルを作ったのですが、それでも、手作業で登録しなおすよりははるかに早かったとは思います。ただし、何度も言いますが、こうすればはるかに簡単なのに、というお声をいただくかもしれません。まあ、いろいろ理屈がわかったことはプラスになったと考えておくことにします。

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