◆麗舞2023 テーマ「蓮華」

曲名 「ハスノウタ」

真っ黒な泥の中に生まれても、美しい花を咲かせる
「蓮の花」をモチーフにした作品です。

コロナ後、初の新作となった今作品。
過酷で、先の見えない状況でも、前に進み続ければ
いつか美しい花を咲かせられる時が来る、という希望を
込めて作りました。

「数年踊ってなかったからもうムリやわ〜」
なんて、あきらめるのはまだ早い!
もう一度、何度でも、もっともっと踊りましょう!
やがて次の世代へと繋がっていくはず。


◆特徴

衣装

@黒(泥の中)、A紅、紫、白(開花)、B黄(落花)と
3段階に変化する衣装に挑戦しました。
物価高騰のタイミングだったため、衣装代を安く抑える
ため、自分達で作れるものは全部手作りで。

小道具
プカっと浮かぶ蓮の葉を和傘で表現。
この傘も、節約のため自作しました。
粗さがバレるので、あんまり近くで見ないでね(笑)

楽曲
冒頭は神秘的にしたかったので多重録音に挑戦。
どんどん盛り上がるよう、テンポはずっと右肩上がり?。

振付
蓮の葉の間を縫って成長する様子を表現するために、
スライドウォークに挑戦。
最後にひと暴れするシーンでは、ストンプ&ロックに挑戦。


◆流れ

起:泥中に誕生
真っ黒の衣装で、光の届かない泥の中を表現。
前が見えなくても、力強く芽を伸ばしてゆく

承:水上で開花

一転!明るく軽快に!喜びにあふれるシーン。
鳴子踊りで爽やかに舞い踊る。

転:色のうつろい

いつの間にか、花の美しい時間は過ぎてしまった。
切ないけど、終わりではない、まだやれるはず。

結:百花繚乱
そう簡単に枯れてたまるか!とばかりに、全部の力を
ふり絞って乱れ舞うシーン。


◆口上・歌詞

<前口上>
皆さんは「泥中之蓮」という言葉をご存じでしょうか?
泥の中でも美しい花を咲かせる、蓮の花を表現した言葉で、
厳しい環境の中でも、心の清らかさ、美しさを保つことの例え
として用いられます。

ここ数年は私たちも先が見えない中、一歩ずつ進んできました。
踊り子の数は減りましたが、この晴れ舞台、精一杯踊ります!
皆さま!よろしくお願いします!、、、それでは、参ります

<泥中>
水面の下 泥の下 明かり求め 芽を伸ばす

一寸先も分らぬ中を ただただ前へ ただただ進む

広く根を張り 力込め 夢見た空へ 花ひらけ さぁ

<開化>
ようやく着いた 晴れの舞台に
ひらいた ひらいた

眩いほどの 空と水面と 色とりどりの 仲間たち
鳥のさえずり 木々のざわめき 花鳥風月 いとおかし

踊る踊る踊る 風のメロディ 雨のリズム
踊れ踊れ踊れ 揺れるように 跳ねるように

池に風が吹けば 波に踊る花たち
楽しそうに 嬉しそうに 時を忘れて

<うつろい>
梅雨の長雨が 降っているうちに 花の色は
世間のあれこれ 眺めてるうちに うつろってく

(※参考 「花の色は うつりにけりな いたづらに
 わが身世にふる ながめせしまに」 小野小町)


踊る(もっと) 踊ろう(もっと) 踊れるから

力尽くして さぁもう一丁!

<繚乱>
さぁ花を咲かせましょう もう一度
跳ねば跳ねよ 思うがままに
花を咲かせましょう 何度でも
踊らば踊れ 存分に

ハラリこぼれた 華の夢 いつか焦がれた 空へ舞う
未来求めて もっともっと 時代を越えて ずっとずっと さぁ

跳ねば跳ねよ 踊らば踊れ 跳ねば跳ねよ 心ゆくまで

(※参考 「はねばはねよ をどらばをどれ はるこまの
 のりのみちをば しる人ぞしる」 一遍上人)