◆麗舞2015 テーマ「烏天狗」

曲名「烏遊戯」

山の神として各地で祀られる「烏天狗」
季節のうつろいに沿って、烏天狗の生き様を
描いてゆく作品となっています


◆特徴


衣装
いわゆる修験者のようないでたちで、腰回りに
黒い翼を装着。
トキンやボンボン等は手作りしています。
妖しげで勇ましいイメージに仕上げました。

小道具
紅葉をイメージした団扇は、冬を演出する
しかけを持っています。

楽曲
夏は雷雨の荒々しさを、
秋は風吹く疾走感を、
冬は雪に覆われる静寂を、
春は芽吹きの躍動感を表現。
エレキギター等を使用し、全体的に力強く感じるよう
工夫して作っています。
冬のシーンは、あるピアニストにご協力いただいた
おかげで、曲に深みが出ました。必聴です!

振付
烏の群れが飛び回るような演出に始まり、
前半は息をつく暇もなく暴れまわり、
後半落ち着くかと思いきや、、、
最後までパワフルに踊り続けます。

途中リフトやアクロバット技を取り入れており、
技術的にも、体力的にも、今までで一番
ハイレベルな(キツい)振り付けです。


◆流れ

起:夏(雷雨)
雷鳴とともに烏天狗が舞い降り、雨雷を伴い
あばれまわるシーン
人々から見た、烏天狗の荒々しさを表現

承:秋(風)

美しく紅葉に染まる山を、つむじ風が一気に
吹き飛ばしてしまうシーン
人々は烏天狗の気まぐれに翻弄される

転:冬(雪)

全てが雪に覆われ、静寂に包まれるシーン
山を守る使命を永遠に続けていく
烏天狗の孤独な心の内を表現

結:春(目覚め)
緑が芽吹き、花咲きみだれるシーン
烏天狗は、木々や花々、獣や鳥や虫たち、そして人々
同じ山に生きる全てを鼓舞する


◆口上・歌詞

<前口上>
山奥にひそみ、山を支配するといわれる「烏天狗」
その剣術は人を寄せ付けず、強力な神通力は自然をあやつり、
時に災いをもたらすこともあるとか。
人々を困らせる「烏天狗」とは、神か、仏か、あやかしか、、、

<夏>
夏、我が咆哮は雲を生み 雨雷を呼び起こす

雨も嵐も我が意のままに 恐れ慄け

さあ 雨よ降れ さあ 嵐を呼べ

<秋>
秋 吹き荒ぶ風は 我が団扇の力なり

秋の夜長の戯れに たちまち起こす天狗風
飽き飽きとした心の靄を 木の葉と共に吹き飛ばせ

<冬>
冬 木を森を山を雪で覆いつくし 無に帰す

静寂の中ヒラリヒラリ 雪が生み出す白き闇に
森の全てが眠りに落ちる

山を守り闇に生きる 終わりのない道
振り返れば足跡さえ 白く消えてゆく

<春>
来たぞ来たぞ 目覚めの時ぞ 春を喜び謳歌せよ

山と生き 山を守るは 我が宿命
生きとし生ける全ての者よ 己の道を突き進め!

雨を降らすは 木々のため 凍てつく雪は 春のため
山を彩る鮮やかな四季 その美しさ人のため

花舞い散らす風の中 翼を広げ踊れ
儚き春を駆けぬけろ 今を踊れ 進め

うつろう四季と共に舞う 麗舞 烏遊戯