その14 「影の功労者」
道具がひととおり揃い、ジャッカスにも初の練習試合が やってきた。 ここで忘れられない一人の男がいる。 彼の名は 「角田一朗」。 同じ大学に通っていたのだが、高校の同窓ということもあって よく話をしていた。 その彼にある日、同学科の 「仲本寛二さ ん」 を紹介された。 聞けば同じ町から通っており、何と 草野球チームに所属していると言う。 われわれと同じく 素人の集まりで、キャリアもそれほど深くない。 どうやら試合を 申し込んでも失礼にはならないようだ。 なんといっても チーム名が 「ファーマーズ」。 チーム全員、農民らしい。 農民が相手なら 「ロバ」 にも多少勝ち目があるだろう。 お相手を願うと快く応じてもらえ、こうして、いよいよ ジャッカスの発練習試合となった。 試合はファーマーズが確保したグラウンドで行われた。
あいにく、この記念すべき一戦について、記録も記憶も
「中谷のセーフティーバントにやられた」 と言っていたのを覚えているので、どうやら勝ったのだろう、
ファーマーズはその後長く、我らジャッカスの良き練習相手と
こうしてみるとあの角田一朗君の働きなくして、今のジャッカ
彼はその後、時折人数不足の際には、選手としてジャッカス
彼に対するこの形容も、もはや、みなが認めるところだ。
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