【園芸用土】
1.植物にとっての土の役割
@植物を支える
・植物は土の中に根を張ることによって、しっかりと固定され、強風や豪雨にも倒れにくくなる。
A外部の刺激から根を守る
・土の中は空気中のような激しい温度変化が起こりにくくなっている。また、地中の有害物質が混入
したとしても、土のかたまりがそれを吸着して、直接根に触れるのを防ぐという緩衝作用もある。
B生育に必要な水分や養分を蓄え、必要に応じて供給する
2.土の種類
@基本用上=そのまま使用する。または、他の用土と混合するときのべ-スとなるもの。
⇒黒土、赤王土、鹿沼土、畑の土、庭の土、ミズゴケ、など
A改良川上:基本用土の欠点を補う。
⇒腐葉土、ピートモス、堆肥などの有機物、川砂類、パーライト、など。
B培養土:メーカーがあらかじめ植物に合わせて基本用土と改良用土を混合したもの。
3.良い土の条件
・土は櫨物の生育場所です。根は土の中で酸素呼吸しながら生長し、必要な水分や養分を吸収する。
・良い土の3条件⇒@通気性がよいこと、A排水性がよいこと、B保水性があること
*団粒構造の土:堆肥や腐葉土などの有機物や石灰を入れよく撹梓すると単粒化した土も団粒構造に
変わる。
【肥 料】
1.なぜ肥料が必要なの?
・野山には、落ち葉や枯葉、動物や昆虫の死骸、ふんなどが常にあり、それらは微生物によって分解
され、再利用されて植物の栄養になる。(自然本来のサイクル)
・庭や鉢は、人間によって管理されるので、自然のサイクルが断ち切られる。従って、人工的に栄養
分を補う必要がある。
・また、庭や鉢に植えられる植物の多くは、野生種よりも大きく立派な花を咲かせるように改良され
た園芸植物であり、野生植物のように少ない養分で生育できるのに対し、多量の養分を必要とする。
養分が不足すると、生育が衰えたり、花が貧弱になったり、花数が減ってしまう。
2.肥料の3要素とその他
@チッ素(N):葉肥
・葉茎や根を育て養分の吸収を促進
⇒不足すると葉が小さく、葉色が薄くなる。
Aリン酸(P):花実肥
・開花・結実を促進
⇒不足すると花数の減少、花実のおくれとなる。
Bカ リ(K):根肥
・悪環境び対する抵抗力を強める
⇒不足すると病虫害を受けやすく、根張りが悪くなる。
Cその他:カルシウム(Ca),マグネシウム(Mg)ヽ硫黄(S)
/少量(鉄、マンガン、ホウ素、亜鉛、モリブデン、銅、塩素、)

3.有機質肥料と無機質肥料
(1)有機質肥料:原料が動植物⇒植物油粕類、魚粉類、骨粉質類、し尿汚泥肥料、等
(2)無機質肥料:石油や鉱石を原料に合成又は混合したもの⇒硫安、尿素、過燐酸石灰、塩化カリ、等
4.堆肥と腐葉土
・堆肥(家庭の生ゴミなどを腐らせたもの)、腐葉土(落ち葉や枯葉を腐らせたもの)は正確には肥料で
はない。肥料成分を含んでいるが植物の生育に必要な最には程遠い。他にきちんと肥料を施さなければ丈
夫に育てることはできない。
(1)堆肥や腐葉土を使う理由
@根の生育環境を改善する。土にこれらを混ぜると土が固まるのを防いで通気を良くする。従って根
の生育に必要な酸素を供給したり、土に水分や養分を蓄えさせ、根に必要に生じて吸収させる。
A有益な小動物や徹生物の繁殖を助ける。
(2)腐葉土の作り方
@使う落ち葉:クヌギやナラなどの落葉樹やカシなどの常緑樹の落ち葉・一広葉樹が良い。松葉や杉な
ど油脂分の多いものは適さない。
B水はけのよいところに積み重ねて、放っておけば1年も過ぎれば勝手にできる。
*一般的な腐葉土の作り方
@落ち葉や枯葉、米ぬか(油粕)、(場合によっては鶏糞や牛糞、土など)を踏み固めながら何層かに
重ねていき、水をかけつつ、土を被せて、ブルーシートでも被せておけばよい。
*シートをかけるのは水分過剰で発酵の停止予防、養分の
流出帽子、発酵促進のため
A1ケ月位したら、それを切り返す
*切り返し:上のものを下に、中のものを外に混ぜる。
もしくは耕すということ
Bその後適当に1ケ月を目安に、2,3回切り返す。
C見た日が原型をなくして土っぽくなったら完成です。